あなたの居なくなってしまったこの世界は、何一つ変わらずに廻っています。
僕の答えは見つからないし、緋村さんの言ってたこともまだ理解できません。
京都の夏に慣れていた僕には、北はちょっぴり寒いみたいです。
僕はまた、独りになってしまいました。
けれど、すごく不思議な事に、
「なんだか、ちっとも寂しく無いんですよ。
変ですよねぇ・・、志々雄さん、」
(うそ)
それは、嘘です。
あなたの居なくなってしまったこの世界を受け入れてしまった僕自身を寂しいと、少しだけ、そんなふうにも思ってしまうのです。
「・・おっかしいや」
(みちをたがえたのは、おのれだ)
やっぱりまだまだ、僕にはあなたが必要だったみたいです、まる。